PHASE-12感想
▼12話のタイトルは「血に染まる海」。
普通、このようなタイトルの時の「血」とは無辜の市民の「血」とか主人公の仲間の「血」など、悪役・敵役によって無惨に殺される人々のことを象徴的にあらわすものだと思うのですが、このお話における「血」は連合兵士の「血」でした。
これは何を暗示しているのでしょう。
▼キラにNT疑惑が再燃!
遠感能力を発揮していましたが、あとは眉間からピュルリラ!とNT光を発すれば完璧ですね。
それにしても、ラクスはかわいそうです。
ラクス 「どうしましたか、キラ」
キラ 「誰かが泣いてる、また」
ラクス 「え?」
キラ 「何でだろう。何でまた」
ラクス 「……」
我々視聴者は神の視点で物語を見ていますから、キラの呟いた言葉の意味がわかります。
ですが、ラクスにとってキラの一連の呟きは理解不能のものでしかありません。現にラクスはキラの独り言を聞いて痛ましげに顔を伏せてしまいました。
想い人が常軌を逸した(としか思えない)言動をとる。それはとても辛いことだと思うのです。
キラもラクスにちゃんと説明してあげて欲しい。ラクスに心細い思いをさせないように。
……でも、彼の脳裏に浮かんだ映像をそのまま素直にラクスに告げた場合、「何か変なものを受信している?」と余計彼女を心配させてしまいますか(笑)。
▼ユウナも第三者の眼がある時は格好の良いことを言うのですが……
ユウナ 「国はあなたの玩具ではない! いい加減感傷で物を言うのはやめなさい」
カガリと二人きりになった時のあの言動はどうにかなりませんかね(笑)。
さて、ユウナ達はオーブを前大戦の時のような戦禍に晒したくないから大西洋連邦についたのでしょうが、この選択は果たして本当に国益に叶うものだったのか……何だか普通にプラントがこのまま勝っちゃいそうなんですけど(笑)。プラントと大西洋連邦の国力差ってどれくらいあるのでしょうね。
▼敵に背中を向けたまま補給を受けるデュートリオンビーム。
デューとリオン。聖戦と聖魔。もう何が何やら。
補給中で隙だらけのインパルスをなぜか背後から狙おうとしないザムザザーのパイロット萌え。
「ザムザザーが量産の暁はザフトなぞあっという間に叩いてみせるわ!」
(元ネタ・ガンダム・第36話「恐怖!機動ビグ・ザム」)
と言ってくれたら燃えでした。
▼さて、シンは今回SEEDを発動させました。
インパルスの戦いぶりは某エヴァ初号機の暴走シーンを思わせる描写でした。シンの表情もどことなく怯えた子供みたいで、視聴者的に爽快感を味わえる戦いぶりでは無かったことが残念です(おそらくそういう意図の演出なのでしょうが)。
でも、ようやく目立てて良かったね……と思っていたら、場面は宇宙へ。
アスラン登場。
赤服に着替えたアスランを見て嬉しそうにしているミーアがとてもかわいかったです。
そして議長の熱いトーク。
議長 「大仰な言い方だが、ザフト・プラントのためだけではなく、皆が平和に暮らせる世界のために!」
アスラン 「……はい!」
議長の正体については「善人」でも「やっぱり腹黒」でも、どちらのパターンでも受け入れられるように台詞を作っているのでしょうね。
で、視聴者の反応を見た上で、最終的にどちらにするか決定すると。
▼次回予告でフリーダム登場!
ついにアスラン最大のライバル・キラの復活です。
果たしてアスランは主役の座を守りきることができるのか?
ところで、フリーダムは二年前のMSです。
現役機相手にまともに戦えるのでしょうか。
それともキラがこんなことを言うのでしょうか。
シャア 「フフ、モビルスーツの性能の違いが、戦力の決定的差ではないということを教えてやる」(ガンダム・第3話「敵の補給艦を叩け!」)
自信たっぷりに言ってのけた後で雑魚機にフリーダムが撃墜されたりでもしたら、キラが私の最萌えキャラになるでしょう(笑)。
あるいはフリーダムはZガンダムと同等の扱いなのかも知れません。
『逆襲のシャア』にはアムロの機体としてνガンダムが登場しますが、あれはZガンダムが連邦に封印されていて使えないから仕方なく開発させた機体でした。つまり、数年前のMSでありながら、現役機と同等以上のポテンシャルをZガンダムは有するということでしょう。フリーダムもそれと同じような格付けを作中でされているのかも知れません。
ところで、どうしてフリーダムにキラは乗るのでしょう。
オーブ内乱(コーディネイター国民VSセイラン派)の開始でしょうか。
それともカガリの要請でしょうか。議長がアスランにセイバーを託して組織や国家にとらわれない自由な立場から世界に関わって欲しいと望んだように、キラもカガリのエージェントとして立つのでしょうか。
そもそも、キラはフリーダムをどうやって入手したのでしょう。
前作ラストでフリーダムはボロボロに破壊されました。
資金の問題から(兵器はとても高くて、例えば米軍のF-117ステルス戦闘機は一機4500万ドルだそうです。F/A-18スーパーホーネットが5700万ドル)、あの状態からの個人レベルでの修理・維持は不可能でしょう。
それゆえ、フリーダムの回収・修理にはオーブ政府やモルゲンレーテ社が関わっていると考えるのが自然です。
……いや、でもアニメですから、その辺りの事情はウヤムヤにして、キラがフリーダムを個人所有している、という設定かも知れません(笑)。
ともあれ、再来週のフリーダム+キラは大活躍できるのか、それともボコボコにされるのか、とても楽しみですね。
▼結局12話の締めのシーンもアスランで、今回の一時間スペシャルは「アスラン・スペシャル」だったと言っても良いみたいですね。
[16-12-26]