「こうしてゆっくり会えるのも久しぶりだな」

レイ 「ギル」
議長 「こうしてゆっくり会えるのも久しぶりだな」

▼このシーンにおけるレイの表情と雰囲気は、直前の海を見てはしゃぐステラにそっくりでしたね。
 何とも子供っぽい印象でした。
 小さな子が久しぶりに会えたお父さんに抱きついた、みたいな感じ。

 そこで……

 ・レイはフラガ一族のクローン。
 ・SEED世界ではクローンの成長(老化)の早さは常人の倍以上。
 ・議長は遺伝子研究の専門家→コロニー・メンデルの関係者。

 という前提で……

 ・レイはコロニー・メンデルでクローンやNTの実験体として悲惨な日々を送っていた。
 ・それを助けたのがその頃メンデルの若手研究員だったデュランダル。「数年前のバイオ・ハザード」(前作でフラガが証言)でメンデルが崩壊した時に二人は共に脱出(もしかするとメンデル崩壊の黒幕はデュランダル?)。
 ・その後、開戦にいたるまでデュランダルはレイの親代わりとして彼の面倒を見ていた。
 ・だから、恩人であり父でもある議長にレイは懐いている。
 ・また、外見上は十代後半でも、成長の早いクローンであるレイの実年齢は七、八歳。それゆえ今回みたいな子供っぽい表情で議長に抱きつくこともしてしまう。

 ……という想像をしてみました。

 そして、もしかするとミーアも同様の経緯で議長の手で救い出されたラクスのクローンかも知れません。
 アスランに対して彼女が懐く様子は、男女のそれではなく、小さな妹がお兄ちゃんを無邪気に慕っているという印象の方が(個人的に)強いんです。つまり、彼女も実年齢にそぐわぬ肉体の持主ではないか、と。
 ……もっとも、ミーアもアスランに異性として惹かれているというアスラン・ハーレムアニメでも楽しいですが(笑)。
 ところで、アスラン・ハーレムといえば今回の冒頭──アスランに駆け寄るルナマリアと膨れ面をするメイリンはともかくとして、メイリンの隣で僻んだ表情を浮かべてアスランを見るシン……アレはどう解釈すれば良いのでしょうか(笑)。

▼もし議長が「黒」キャラで、物語の途中でその本性を現すことになるならば、彼に心酔するレイは最後まで議長に従う道を選び、シンと袂を分かつことになるのではないか。当初、私はそんな風に考えていました。すなわち、シンにとっての宿敵キャラにレイがなるのでは、と。
 ですが、今回のレイを見て、その可能性は減ったかな、という気がしています。
 つまり、レイにとってデュランダルが「父」であるとするならば、「父の凶行に従順に従う息子」よりも「父を乗り越えようとする息子」の方がロボット・アニメのテーマとしてはありそうに思えるのです。
 今はまだ幼児レベルの意識の持主で、ひたすら「ギルは正しい」と考えているレイがやがて複雑な自我に目覚め、彼に対し疑問を持つようになる。
 そして、血の涙を流しながら(←この描写で、それまでレイが無口で冷静なキャラとして表現されていることが活きるように思えます)、「父」であり「恩人」である議長を討つレイ……
 ただ、この場合の問題は、主人公のはずのシンの敵──ライバルキャラの候補がキラ以外に見当たらなくなってしまうことでしょうか(笑)。

「いいんですか、見なくて」

『けど、だいぶ歌の感じ変わったよな、彼女』
『それに今度衣装も何かバリバリ?』
アスラン 「……」

▼「衣装もバリバリ」という言葉を思い出した途端、思わず真剣な表情で食い入るようにミーアを見つめてしまうお年頃のアスラン萌え(笑)。

ルナマリア 「ご存知無かったんですか? おいでになること」
アスラン 「あ、ああ…まあ…いや……」
ルナマリア 「まあ、ちゃんと連絡取り合っていられる状況じゃなかったですもんね、きっとお二人とも」
アスラン 「ああ…まあ…いや…うん……」
メイリン 「ああっ…す、すみません…誰かにぶつかられて」
アスラン 「……ここは危ないな。向こうへ行こう」
ルナマリア 「……」
シン 「いいんですか、見なくて」
アスラン 「え……あ、ああ…まあ…うん……」

▼積極的になってきたホーク姉妹に加え、「女たらしのアスランさんはイヤ」と思っていそうな気難しい後輩シンの相手もしないといけないし、アスランも大変です。
 フラガみたいな性格だったら、今のアスランを巡る状況はとても楽しめるのでしょうが、何といってもアスランですからねえ……ひたすら困惑しているのでしょうね。
 そのうち「女性に冷たい」とか言われてしまいそうです……ってフィンみたい。
 で、「勝利の女神」カガリがラケシスと想定すると、青×金で、異国の騎士(戦士)×姫で、別離中で、おや、ぴったり……何ちゃって(笑)。
 状況は似ているのに、アスカガとフィンラケでは全然イメージが違います。似たシチュエーションでもキャラの性格が違うと受ける印象は別のものになるという好例でしょう。
▼ところで、ミリアリアがしきりにミーアの写真を撮っていました。
 おそらく彼女はザフト占領地の実態を取材するためにこの地にやって来て、そこで今回のミーアの慰問ライブに遭遇したのでしょうが……もしかすると今回のミリアリアの登場は、やがて「今のラクスは偽者だ」というニュースが流れ、ちょっとした混乱が起こることの伏線なのかも知れないですね。

[17-02-27]

雑記

 今日、駅でニュータイプの広告を見かけました。
 立ち止まってしげしげとアニメ雑誌の広告を眺める度胸は持ち合わせてないので、チラリと横目で確認しただけなのですが、どうやらキラとラクスが最新号の表紙のようですね。
 もしかすると、第3クールはアークエンジェル視点で展開するのかも知れません。OPもガラリと構成を変えて、アークエンジェル組がメインになったりして(笑)。
 何はともあれ、カガリの出番が増えればいいなー。

[17-03-01]