待望のさら回ですよ。
さら回。
さらの可愛さは反則。
ところで、こんなことを思いつきました。
第1話(サクラサク)を除いた各回のタイトルについてです。
・あたたかなところ→お風呂(第2話)
・さくら舞うところ→桜並木(第3話)
・いつまでもいたいところ→冬のベッドの中(第4話)
こんな風に並べると、それぞれの回で印象的な場所がタイトルになっている気がしないでもないですよね(笑)。
もっとも、そうだとしても、第5話はどの場所をチョイスすればよいか、よく分かりませんが。
以下、原作ネタを踏まえた感想です。
感想その1。
アバンタイトル。
バス通学の新聞部。
姫乃「でもニュースとかで満員電車を見ていると大変そうです」
さら「はい、正直地獄でした……」
光彩の消えたさらの表情が可愛くて可愛くて可愛い。
ただ、原作の、
「さら『私、身体ちっちゃいので、大人と大人に挟まれて駅から駅の間じゅう、身体がずっと宙を浮いてるんです』」
という台詞で始まるさらの述懐がカットされたのは少し残念かな。
さらが「初音島のバスは楽ちんです」と幸せそうににこにこしていたことや、瞳から光彩を消してしまったことの理由が告げられる場面なのに。
例えば、朝の山手線(新宿⇔渋谷など)の立錐の余地もないギュウ詰め感を知る人なら、「地獄でした」だけでも通じるでしょうけれど、そうでない人の場合はどうなんだろ。大げさだなあ、というくらいの感想になるのかな。
飛び級して現在中学2年生。
ということは、満員電車に揺られていた当時のさらは小学生なわけで。
富豪の令嬢なのだから、もっと別の通学方法をさせてあげようよ、さらのパパとママ。
例えば漫画でよくあるように怖そうなお兄さんたちに護衛されて高級車で校門の前まで送り迎え……や、「よくある」どころの話ではなく、シークレットサービスの黒服集団に周囲を固められての登校は、もはや二次元世界では良家の子女の常識になっているような気も(否、少し前までの「お約束」かも/笑)。
感想その2。
図書室へ向かう廊下。
清隆「そういえば、さらが入学してもうすぐ一年になるな。どう? 風見学園の生活は」
さら「はい、すごく楽しいです。最初はどうなるんだろうって緊張してましたけど」
さら、笑顔が多いな、と。
原作の文章を読んでいるだけだと、あまり表情を大きく変えないタイプかな、という印象でしたが、アニメとして視覚化されるとイメージが一変。
愛くるしい笑顔が最高です。
ただ、こんな風にころころと表情を変えるのは、清隆を初めとする新聞部――いわば身内の前でだけなんだろうな、とは思います。
第2話で耕助が言ってました。
耕助「クールな仕草が男心をくすぐる、猫系ロリっ子天才美少女瑠川さらちゃんには子猫のように懐かれ」
この台詞から、「クール」というのが周囲がさらに対して持っている一般的なイメージだということが分かります。
それにしても。
今回のタイトルが「ひとりじゃないところ」でしょう?
てっきり清隆とさらが知り合う場面が描かれると思っていたのですが。
(原作では上に引用した会話のすぐ後に清隆の回想が入ります。)
もっとも、それだけだと尺が余るでしょうけれど、そこはドラマCDで描写されたさらが新聞部やソフトボール部に入部する場面で補えるでしょうし。
(どちらの場面もさらが「ひとりじゃな」くなるというテーマで共通していますから。)
「ひとりじゃない」今の境遇にさらが幸せそうにしているその理由。それが明らかになるような場面を多少なりとも入れてくれたら嬉しかったのにな、と。
と言いますか、正直に言ってしまえば、さら関係の場面はすべて映像化してくれないかな、と……まあ、そういうことなのです(笑)。
そして。
ついに男子生徒Cが登場。
男子生徒C「お、俺だって芳乃くんに抱きついて充電したいんだぞ」
アニメでは存在が無かったことにされるかと思ってましたが。
でも、たくさんいたモブのうち、どの生徒が彼なのか分からず、やや残念(笑)。
いまだ容姿不明の男子生徒Cなのでした。
誤解に誤解を重ねまくって走り去るさら。
さら「ふ、不潔ですっ!エッチ! 変態! 不純異性交遊ー!」
第3話の感想でも書きましたが……うん、この場面が見たかった(笑)。
その後、律儀に彼女も図書室にいる場面が少し意外でした。あのまま他所へ走り去ったのかと。
(原作では、音楽室へ教室を移動する際のやり取りで、少し状況が違います。)
感想その3.
ソフトボール部。
原作では話にのぼっただけで登場はなし。
ドラマCDでは部長が登場。
そして今回。
徐々に存在感を強めている印象のソフトボール部ですが、もし将来初音島編で続編が出るとするなら(と言いますか、来年の『D.C.III P2 ~プラチナパートナー~』がそれかな。)、ソフトボール部からも何人かヒロインがフィーチャーされるかも知れないですね。何しろ清隆の兼部先ですし。
もっとも、実のところ、ソフトボール部に清隆が兼部しているという設定を知った時に、彼がもう一つのハレムを形成しているんじゃないかと思ってしまったわけなのですが(笑)。
でも、今回見る限りはそういうわけではないみたいで。
やっぱり、公式新聞部に属するヒロインたち以外に対しては、風見鶏以来の縁というアドバンテージがない以上、さしもの清隆せんせーでも無理があるのかな、と。
ところで。
ソフトボール部に清隆が参加していること、すなわち、女子の部活動に男子がマネージャーとして参加しているこの状況について、不自然極まりないなー……と書こうとして、よく考えれば、公式新聞部でも状況は同じだということに気がつきました(笑)。公式新聞部も女子が六人中五人、と女子率が八割を超えていました。
ちなみに、ドラマCDのるる姉の説明によれば、清隆のソフトボール部入部は、さらのために立夏の肝煎りで実現したことのようです。
るる姉「飛び級制度の弊害で学校での居場所を失いかけ、心を痛めている少女を救うためには絶対に必要なことなんです、とか熱弁をふるわれたら、承認しないわけにはいかないよね」
(中略)
るる姉「ああ、それ、立夏の照れ隠しだから。単に立夏が瑠川さんを助けてあげたかっただけだよねー?」
立夏「シャルルうるさい。そういうことはわざわざ言うな」
(ドラマCD Vol.2)
この「学校での居場所を失いかけ」というかつてのさらの状況が、今回のタイトルの「ひとりじゃないところ」に繋がっているのだと思いますが、原作やドラマCDを知らなければ、今回のお話はひたすらさらが可愛いことに焦点を絞ったもののように感じられるんだろうな、と。
と言いますか、知っていてもそのようにしか感じられなかったと申しましょうか……
でも、それが良い(笑)。
感想その4。
さらの両親。
さら「私が生まれた日に、両親が揃って風見学園の制服を着ている私の夢を見たらしいんです。それで、何かの暗示なんじゃないかって、将来は絶対風見学園に通わせるって」
清隆「へ~、同じ夢をねえ」
ここで不意に思います。
さらの両親って、何だか立夏と話が合いそうな人達だよね、と(笑)。
それにしても、制服姿の中学生くらいの女の子を、生まれたばかりの我が子の未来の姿と察知したのは、夢独特の超論理性ゆえか、それとも魔法の為せる業か。
後者なら、果たして誰の魔法なのか。
その魔法は何を条件として発動したのか。
そして、これが重要なことなのですが。
さらの両親の夢が誰かの作為として、生まれる時代と場所、その後の人生を魔法である程度調整できるとするならば。
「孤高のカトレア」
「女王」
「夢見師」
「サンタクロース」
「正義の魔法使い」
「人形使い」とその自動人形
などなど、数多くの力ある(あるいは「かつて力があった」)者たちが集っている現在の風見学園の状況。
これは自然なことなのか。
それとも何らかの作為の結果なのか。
『プラチナパートナー』で何か言及があるのかな。
感想その5。
さらと清隆と運命と。
原作と時系列を変えたためか、本来ソフトボールで使用したバットとボールを片付けるだけだったのに、なぜか大量のハードルを片付けることになってしまったさらと清隆可哀想。
さら「森園先輩じゃないですけど、運命的なものってあるのかなって」
清隆「運命?」
さら「はい。こうして風見学園に飛び級で入学して、先輩に出会うことができたんです。これって、運命かなって」
言葉でそっと気持ちを仄めかす。
これがさらの精一杯。
それとも他の子たちがアグレッシブすぎるのか。
(原作通りなら、葵ちゃんもかなりのにくしょくさん。)
感想その6。
さらと枯れない桜。
原作でも似たような場面はありましたが。
どうしてさらはひとりであんな場所にいたのかな?
何か願い事があったから?
どんな願い事を?
原作では気にならなかったのに、日にち(平日と休日)と時間帯(夕刻と昼間)を変えるだけで途端に意味深に見えてくる不思議。
感想その7。
次回予告。
待ちに待った立夏回。
そして、さらと立夏の絡みさいこー。
「運命のわたしがいながら!」と憤る立夏に対し、最後に小声で「設定」と抗議するさらが猛烈に可愛い。
むしろこの予告のやり取りを映像化してくれないかな、と。
ところで、気になっていることがひとつ。
さらのネックレス。
制服でも体操着でも私服でも、常時同じものをつけていますが、『D.C.II』の義之のそれと同じように、何か意味があるものなのかな。